#008 Footage Paintings 時のあしあと

映像はその時代の今を切り取っていた。

街や鳥、花を揺らす風、やさしい陽の光。

やんちゃに飛び跳ねる少女

それを優しく見守る父親

何もかもが足跡を残す。

何もかもが足跡を残してきた。

50年前の映像、50年前の親子の姿

50年前の母親、50年前の祖父

私の知らなかった歴史

私の知らなかった頃の祖父

祖父の人生について考える日。

喪失。時の流れ。空っぽになった場所。

私はそこで絵を描く。

空白だったキャンバスに色を塗る。



絵画であり映像である作品。

静的な絵画の表面に時間性をもたらす為に、

元となる映像を写真として分類し、

その連続写真をキャンバスに描きこむ。

そして描かれたコマを全てつなぎ合わせることで

一つのアニメーションが生まれる。

フィルムの映し出す世界をそのままキャンバスに落とし込む。

普段は交わることのない絵画と動画。

これらの垣根を越える試み、

これを私は「Footage Paintings」と呼び、

松村はそのような作品作りに挑戦している。


今展示は3/31(木)~4/17(日)まで。



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